サワシリン
サワシリンカプセル125/250、サワシリン錠250、サワシリン細粒10%
一般名:アモキシシリン水和物
基礎的医薬品・供給確保医薬品カテゴリーCです。
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開発の経緯1)
アモキシシリン水和物は英国ビーチャム社(現グラクソ・スミスクライン社)で開発された合成ペニシリンで、アンピシリン水和物のベンゼン環のpara位に水酸基を導入した構造をもつ化合物である。本剤は経口吸収が良好で、尿中回収率も高く、感染症治療薬として優れた抗生物質であると考えられたことより、本邦では1971年6月より開発に着手し、1974年9月に承認を得て発売に至った。
1979年9月に、「梅毒」がカプセルの効能又は効果に追加承認された(錠:1982年10月、細粒:1983年3月に追加)。
2000年9月に、「胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症(アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用時)」が、カプセル及び錠剤の効能又は効果及び用法及び用量に追加承認された(細粒は2004年9月通知により追加)。
2002 年 4 月に、使用できるプロトンポンプインヒビターとしてランソプラゾールに加えてオメプラゾールが追加承認され(カプセル、錠のみ)、更に 2007年1月にラベプラゾールナトリウムが追加承認された。
2007年8月に、既承認の3剤除菌治療が不成功の場合に、ヘリコバクター・ピロリの二次除菌療法(プロトンポンプインヒビター(PPI)+アモキシシリン水和物(AMPC)+メトロニダゾール(MNZ)を1週間投与する3剤併用療法)が公知申請※により追加承認された(カプセル、錠のみ)。
2010年6月には、ヘリコバクター・ピロリ除菌の3剤併用療法(一次除菌療法、二次除菌療法を含む)が、胃 MALT リンパ腫、免疫性血小板減少症、早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃に対して公知申請※にて効能又は効果の適応症に追加することが承認された(カプセル、錠のみ)。
社団法人日本化学療法学会からの要望でペニシリン耐性肺炎球菌(PRSP: Penicillin-Resistant Streptococcus Pneumoniae)に対しアモキシシリン水和物の小児における高用量投与を可能とする開発要請が厚生労働省よりなされた。これを受け、2012年2月には、医療現場の利便性、海外承認状況、本剤の抗菌スペクトルの広さ等を踏まえ、既承認の適応菌種に対して公知申請※にて小児感染症に対する 1 日最大投与量の変更が承認された。
日本消化器病学会、日本消化器内視鏡学会及び日本ヘリコバクター学会か「H.pylori 除菌に関する適応追加の要望書」が厚生労働省に提出された。これを受け、2013 年 2 月にヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に対する効能又は効果が公知申請※により追加承認された(カプセル、錠のみ)。
2004年9月に、抗菌剤についての再評価結果が通知され、「効能又は効果」を一部改めることにより、薬事法第14条の第2項各号(承認拒否事由)のいずれにも該当しないことが確認され、再評価結果に合わせて、「効能又は効果」等を一部変更(効能又は効果、適応症の読替)した。
2007年8月に、有効成分名を「アモキシシリン」から「アモキシシリン水和物」に変更した。(第15改正日本薬局方に基づく)
2008年4月に、カプセル剤、細粒剤について平成12年9月19日付医薬発第935号「医療事故を防止するための医薬品の表示事項及び販売名の取扱いについて」に基づく販売名の製造承認を取得し、新販売名を、「サワシリンカプセル 250」「サワシリン細粒 10%」とした。
2009年9月に、アモキシシリンカプセルは第15改正日本薬局方第二追補(2009)より収載された。
カプセル 125については、1974年9月に承認され販売されていたが、需要僅少のため2005年12月に供給を停止した。しかし、平成18年3月10日付医政発第0310001号「後発医薬品の必要な規格を揃えること等について」、平成18年5月15日付事務連絡「「後発医薬品の必要な規格を揃えること等について」のQ&Aについて」、及び平成19年2月26 日付事務連絡「「後発医薬品の必要な規格を揃えること等について」のQ&Aについて(その2)」に基づき、サワシリンと同じく先発品であるパセトシンに存在する125mgカプセル剤の規格を本剤においても揃える必要があると判断し、全規格取り揃え計画書を提出し、2010 年11月に再度承認された。
2019 年 4 月 1 日、LTL ファーマ株式会社はサワシリンカプセル・細粒・錠(以下、本剤)の製造販売承認を承継した。
※公知申請:医薬品(効能追加など)の承認申請において、当該医薬品の有効性や安全性が医学的に公知であるとして、臨床試験の全部または一部を新たに実施することなく承認申請を行うことができる制度。
治療学的特性1)
- サワシリン(アモキシシリン水和物)は合成ペニシリンであり、経口投与により消化管から吸収され血中濃度及び組織中濃度を維持する。
- ブドウ球菌属、連鎖球菌属、PRSPを含む肺炎球菌、腸球菌属等のグラム陽性菌、及び淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌等のグラム陰性菌に対し抗菌作用を示す。作用形式は殺菌的であり、殺菌作用はアンピシリンより強い。
- アモキシシリン水和物はPenicillinaseによってアンピシリンと同程度分解され不安定であるが、Cephalosporinaseに対してはアンピシリンと同様安定であった。2)
- 安全性については、後に承認となったヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症において、総症例29,373例(カプセル・細粒)中、1,888例(6.4%)に、臨床検査値の異常変動を含む副作用が認められた。(社内資料)
副作用の項を参照
禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
- 伝染性単核症の患者 [発疹の発現頻度を高めるおそれがある。]
〈解説〉
- β-ラクタム系抗生物質一般の注意事項であり、本剤の成分によるショックの既往歴のある患者は、本剤の投与によりショックを含む過敏症状を発現する可能性が非常に高く、投与すべきでない。
- 伝染性単核症を有する患者にアンピシリン水和物を投与すると高頻度で発疹を発現することが報告されている。また、アモキシシリン水和物を伝染性単核症のある患者に投与して発疹を発現した例が報告されており、本剤の投与により発疹が誘発されるおそれがあるため、投与すべきでない。
効能又は効果
〈適応菌種〉
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、ヘリコバクター・ピロリ、梅毒トレポネーマ
〈適応症〉
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱、胃潰瘍・十二指腸潰瘍・胃 MALT リンパ腫・特発性血小板減少性紫斑病・早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃におけるヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
〈適応菌種〉
本剤に感性のブドウ球菌属、レンサ球菌属、肺炎球菌、腸球菌属、淋菌、大腸菌、プロテウス・ミラビリス、インフルエンザ菌、ヘリコバクター・ピロリ、梅毒トレポネーマ
〈適応症〉
表在性皮膚感染症、深在性皮膚感染症、リンパ管・リンパ節炎、慢性膿皮症、外傷・熱傷及び手術創等の二次感染、びらん・潰瘍の二次感染、乳腺炎、骨髄炎、咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、前立腺炎(急性症、慢性症)、精巣上体炎(副睾丸炎)、淋菌感染症、梅毒、子宮内感染、子宮付属器炎、子宮旁結合織炎、涙嚢炎、麦粒腫、中耳炎、歯周組織炎、歯冠周囲炎、顎炎、猩紅熱、胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症
効能又は効果に関連する注意
〈咽頭・喉頭炎、扁桃炎、急性気管支炎、中耳炎〉
- 「抗微生物薬適正使用の手引き」を参照し、抗菌薬投与の必要性を判断した上で、本剤の投与が適切と判断される場合に投与すること。
〈ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎〉
- 進行期胃MALTリンパ腫に対するヘリコバクター・ピロリ除菌治療の有効性は確立していない。
- 免疫性血小板減少症に対しては、ガイドライン等を参照し、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療が適切と判断される症例にのみ除菌治療を行うこと。
- 早期胃癌に対する内視鏡的治療後胃以外には、ヘリコバクター・ピロリ除菌治療による胃癌の発症抑制に対する有効性は確立していない。
- ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎に用いる際には、ヘリコバクター・ピロリが陽性であること及び内視鏡検査によりヘリコバクター・ピロリ感染胃炎であることを確認すること。
用法及び用量
〈ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症〉
成人:アモキシシリン水和物として、通常1回250mg(力価)を1日3~4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
小児:アモキシシリン水和物として、通常1日20~40mg(力価)/kgを3~4回に分割経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減するが、1日量として最大90mg(力価)/kgを超えないこと。
〈ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎〉
-
アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回200mg(力価)及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。 -
アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びプロトンポンプインヒビター併用によるヘリコバクター・ピロリの除菌療法が不成功の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、メトロニダゾールとして1回250mg及びプロトンポンプインヒビターの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
〈胃潰瘍・十二指腸潰瘍におけるヘリコバクター・ピロリ感染症〉
- アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用の場合
通常、成人にはアモキシシリン水和物として1回750mg(力価)、クラリスロマイシンとして 1 回200mg(力価)及びランソプラゾールとして1回30mgの3剤を同時に1日2回、7日間経口投与する。
なお、クラリスロマイシンは、必要に応じて適宜増量することができる。ただし、1回400mg(力価)1日2回を上限とする。
重要な基本的注意
- 本剤の使用にあたっては、耐性菌の発現等を防ぐため、原則として感受性を確認し、疾病の治療上必要な最小限の期間の投与にとどめること。
- ショック、アナフィラキシー、アレルギー反応に伴う急性冠症候群、薬剤により誘発される胃腸炎症候群の発生を確実に予知できる方法はないが、事前に当該事象の既往歴等について十分な問診を行うこと。なお、抗生物質によるアレルギー歴は必ず確認すること。
- 顆粒球減少、血小板減少があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。
- 黄疸、AST、ALTの上習等があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。
- 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと
相互作用
〈併用注意(併用に注意すること)〉
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| ワルファリンカリウム | ワルファリンカリウムの作用が増強されるおそれがある。 | 腸内細菌によるビタミンKの産生を抑制することがある。 |
| 経口避妊薬 | 経口避妊薬の効果が減弱するおそれがある。 | 腸内細菌叢を変化させ、経口避妊薬の腸肝循環による再吸収を抑制すると考えられている。 |
| プロベネシド | 本剤の血中濃度を増加させる。 | 本剤の尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させると考えられている。 |
| メトトレキサート | メトトレキサートの副作用を増強させるおそれがある。 | メトトレキサートの尿細管分泌を阻害し、尿中排泄を低下させると考えられている。 |
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈重大な副作用〉
ショック、アナフィラキシー(各0.1%未満)
呼吸困難、全身潮紅、血管浮腫、蕁麻疹等を起こすことがあるので、不快感、口内異常感、喘鳴、眩暈、便意、耳鳴、発汗等があらわれた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
アレルギー反応に伴う急性冠症候群(頻度不明)
薬剤により誘発される胃腸炎症候群(頻度不明)
投与から数時間以内の反復性嘔吐を主症状とし、下痢、嗜眠、顔面蒼白、低血圧、腹痛、好中球増加等を伴う、食物蛋白誘発性胃腸炎に類似したアレルギー性の胃腸炎(Drug-induced enterocolitis syndrome)があらわれることがある。主に小児で報告されている
中毒性表皮壊死融解症(Toxic Epidermal Necrolysis:TEN)、皮膚粘膜眼症候群(Stevens-Johnson症候群)(各0.1%未満)、多形紅斑、急性汎発性発疹性膿疱症、紅皮症(剥脱性皮膚炎)(いずれも頻度不明)
発熱、頭痛、関節痛、皮膚や粘膜の紅斑・水疱、膿疱、皮膚の緊張感・灼熱感・疼痛等の異常が認められた場合には投与を中止し、適切な処置を行うこと。
顆粒球減少(0.1%未満)、血小板減少(頻度不明)
肝障害(頻度不明)
黄疸(0.1%未満)、AST、ALTの上昇(各0.1%未満)等があらわれることがある。
腎障害(0.1%未満)
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。
大腸炎(0.1%未満)
偽膜性大腸炎、出血性大腸炎等の血便を伴う重篤な大腸炎があらわれることがある。腹痛、頻回の下痢があらわれた場合には直ちに投与を中止し、適切な処置を行うこと。
間質性肺炎、好酸球性肺炎(いずれも頻度不明)
咳嗽、呼吸困難、発熱等が認められた場合には、速やかに胸部X線、胸部CT等の検査を実施すること。間質性肺炎、好酸球性肺炎が疑われた場合には投与を中止し、副腎皮質ホルモン剤の投与等の適切な処置を行うこと。
無菌性髄膜炎(頻度不明)
項部硬直、発熱、頭痛、悪心・嘔吐あるいは意識混濁等を伴う無菌性髄膜炎があらわれることがある。
〈その他の副作用〉
ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症
| 0.1~5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
|---|---|---|---|
| 過敏症 | 発疹 | 発熱 | そう痒 |
| 血液 | 好酸球増多 | ||
| 消化器 | 下痢、悪心、嘔吐、食欲不振、腹痛 | 黒毛舌 | |
| 皮膚 | 線状IgA水疱症 | ||
| 菌交代症 | 口内炎、カンジダ症 | ||
| ビタミン欠乏症 | ビタミンK欠乏症状(低プロトロンビン血症、出血傾向等)、ビタミンB群欠乏症状(舌炎、口内炎、食欲不振、神経炎等) | ||
| Other | 梅毒患者において、ヤーリッシュ・ヘルクスハイマー反応(発熱、全身倦怠感、頭痛等の発現、病変部の増悪) が起こることがある。 |
ヘリコバクター・ピロリ感染症、ヘリコバクター・ピロリ感染胃炎
| 5%以上 | 1~5%未満 | 1%未満 | 頻度不明 | |
|---|---|---|---|---|
| 消化器 | 下痢(15.5%)、軟便(13.5%)、味覚異常 | 腹痛、腹部膨満感、口内炎、便秘、食道炎 | 口渇、悪心、舌炎、胃食道逆流、胸やけ、十二指腸炎、嘔吐、痔核、食欲不振 | 黒毛舌 |
| 肝臓 | AST上昇、ALT上昇、LDH上昇、γ-GTP上昇 | Al-P上昇、ビリルビン上昇 | ||
| 血液 | 好中球減少、好酸球増多 | 貧血、白血球増多 | ||
| 過敏症 | 発疹 | そう痒 | ||
| 精神神経系 | 頭痛、しびれ感、めまい、眠気、不眠、うつ状態 | |||
| Other | 尿蛋白陽性、トリグリセリド上昇、総コレステロールの上昇・低下 | 尿糖陽性、尿酸上昇、倦怠感、熱感、動悸、発熱、QT延長、カンジダ症、浮腫、血圧上昇、霧視 |
「警告・禁忌を含む注意事項等情報」等は上記記載の各項目をご参照ください
臨床成績
有効性及び安全性に関する試験
〈ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症〉
国内臨床試験
1,335例の一般臨床試験(カプセル、細粒)における成績
概要は次のとおりである。また、3種の二重重盲検比較試験においても本剤の有用性が認められている。
| 疾患名 | 有効率 | ||
|---|---|---|---|
| 有効以上(%) | やや有効以上(%) | ||
| 皮膚感染症 | 表在性皮膚感染症(毛嚢炎、膿痂疹) | 23/35(65.7) | 34/35(97.1) |
| 深在性皮膚感染症(せつ、ひょう疽、蜂窩織炎等) | 52/68(76.5) | 59/68(86.8) | |
| リンパ管・リンパ節炎 | 8/9(88.9) | 8/9(88.9) | |
| 慢性膿皮症(感染 粉瘤、膿瘍、膿皮症、ざ瘡) | 19/29(65.5) | 25/29(86.2) | |
| 外科・整形外科 領域感染症 |
外傷・熱傷及び手術創等の二次感染 | 11/20(55.0) | 15/20(75.0) |
| びらん・潰瘍の二次感染 | 3/7(42.9) | 5/7(71.4) | |
| 乳腺炎 | 7/10(70.0) | 8/10(80.0) | |
| 骨髄炎 | 6/9(66.7) | 6/9(66.7) | |
| 呼吸器感染症 | 咽頭炎 | 9/10(90.0) | 9/10(90.0) |
| 扁桃炎 | 80/95(84.2) | 82/95(86.3) | |
| 気管支炎 | 34/44(77.3) | 38/44(86.4) | |
| 肺炎 | 58/68(85.3) | 61/68(89.7) | |
| 尿路感染症 | 膀胱炎 | 215/270(79.6) | 217/270(80.4) |
| 腎盂腎炎(腎盂腎炎、腎盂炎) | 41/63(65.1) | 43/63(68.3) | |
| 前立腺炎 | 16/19(84.2) | 16/19(84.2) | |
| 精巣上体炎(副睾丸炎) | 2/2(-) | 2/2(-) | |
| 淋菌感染症 | 59/68(86.8) | 59/68(86.8) | |
| 婦人科感染症 | 子宮内感染 | 27/35(77.1) | 27/35(77.1) |
| 子宮付属器炎 | 31/38(81.6) | 32/38(84.2) | |
| 子宮旁結合織炎 | 2/4(-) | 2/4(-) | |
| 眼科感染症 | 涙嚢炎 | 2/4(-) | 4/4(-) |
| 麦粒腫 | 20/32(62.5) | 26/32(81.3) | |
| 耳鼻科感染症 | 中耳炎 | 44/54(81.5) | 45/54(83.3) |
| 歯科・口腔外科 領域感染症 |
歯周組織炎(歯槽骨炎、歯根膿瘍) | 11/14(78.6) | 11/14(78.6) |
| 歯冠周囲炎(智歯周囲炎) | 9/14(64.3) | 12/14(85.7) | |
| 顎炎(顎骨周囲炎、急性顎炎) | 12/18(66.7) | 16/18(88.9) | |
| 猩紅熱 | 42/43(97.7) | 43/43(100) | |
〈ヘリコバクター・ピロリ感染症〉
国内臨床試験(アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾール併用時)
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした除菌の臨床試験(アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びランソプラゾールの3剤療法)における除菌※率は下表のとおりである。
※培養法及び組織診断法の結果がいずれも陰性
胃潰瘍における除菌率(7日間経口投与)
| 各薬剤の1回投与量 | 投与回数 | 除菌率 |
|---|---|---|
|
アモキシシリン水和物 750mg(力価) クラリスロマイシン 200mg(力価) ランソプラゾール 30mg |
2回/日 | 87.5% (84/96例) |
|
アモキシシリン水和物 750mg(力価) クラリスロマイシン 400mg(力価) ランソプラゾール 30mg |
2回/日 | 89.2% (83/93例) |
十二指腸潰瘍における除菌率(7日間経口投与)
| 各薬剤の1回投与量 | 投与回数 | 除菌率 |
|---|---|---|
|
アモキシシリン水和物 750mg(力価) クラリスロマイシン 200mg(力価) ランソプラゾール 30mg |
2回/日 | 91.1% (82/90例) |
|
アモキシシリン水和物 750mg(力価) クラリスロマイシン 400mg(力価) ランソプラゾール 30mg |
2回/日 | 83.7% (82/98例) |
臨床検査値の異常変動を含む副作用は、430例中217例 (50.5%)に認められた。主な副作用は、軟便59例(13.7%)、下痢38例(8.8%)であった。
なお、米国及び英国で行われたヘリコバクター・ピロリ陽性の十二指腸潰瘍等に対する除菌の臨床試験注1)においても、同程度の除菌率が認められている。
臨床検査値の異常変動を含む副作用は、548例中179例 (32.7%)に認められている。
各薬剤の投与量、投与期間は下記のとおりであり、 国内の承認用法・用量と異なる。
米国: アモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回500mg(力価)及びランソプラゾールとして1回30mgの3剤を1日2回、10日間又は14日間経口投与
英国: アモキシシリン水和物として1 回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回 250mg(力価)及びランソプラゾールとして1回3 0mgの3剤を1日2回、7日間経口投与
国内臨床試験(アモキシシリン水和物、クラリスロマイシン及びオメプラゾール併用時)
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした国内の臨床試験における除菌率は下表のとおりである。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍における除菌率(7日間経口投与)
| 各薬剤の1回投与量 | 投与回数 | 除菌率 | ||
|---|---|---|---|---|
| 胃潰瘍 | 十二指腸 潰瘍 |
計 | ||
| アモキシシリン水和物 750mg(力価) クラリスロマイシン 200mg(力価) オメラゾール 20mg |
2回/日 | 75.9% (44/5) |
81.8% (45/55) |
78.8% (89/113) |
臨床検査値の異常変動を含む副作用は、113例中67例(59.3%)に認められた。主な副作用は、下痢24例(21.2%)、軟便21例(18.6%)であった。
なお、海外において、活動期又は瘢痕期の十二指腸潰瘍 患者、活動期の胃潰瘍患者を対象とした試験注2)においても、同程度の除菌率が得られている。
各薬剤の投与量、投与期間は下記のとおりであり、国内の承認用法・用量と異なる。
アモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回500mg(力価)及びオメプラゾールとして1回20mgの3剤を1日2回、7日間経口投与
国内臨床試験(アモキシシリン水和物、クラリスロ マイシン及びラベプラゾールナトリウム併用時)
ヘリコバクター・ピロリ陽性の胃潰瘍又は十二指腸潰瘍の患者を対象とした国内の臨床試験における除菌率は下表のとおりである。
胃潰瘍・十二指腸潰瘍における除菌率(7日間経口投与)
| 各薬剤の1回投与量 | 投与回数 | 除菌率 | ||
|---|---|---|---|---|
| 胃潰瘍 | 十二指腸 潰瘍 |
計 | ||
| アモキシシリン水和物 750mg(力価) クラリスロマイシン 200mg(力価) ラベプラゾール 10mg |
2回/日 | 87.7% (57/65) |
83.3% (45/54) |
85.7% (102/119) |
| アモキシシリン水和物 750mg(力価) クラリスロマイシン 400mg(力価) ラベプラゾール 10mg |
2回/日 | 89.7% (61/68) |
87.8% (36/41) |
89.0% (97/109) |
臨床検査値の異常変動を含む副作用は、252例中95例(37.7%)に認められた。主な副作用は、下痢42例(16.7%)、軟便26例(10.3%)であった。
なお、海外で行われたヘリコバクター・ピロリ陽性の胃・十二指腸潰瘍等に対する除菌の臨床試験注3)においても、同程度の除菌率が得られている。
各薬剤の投与量、投与期間は下記のとおりであり、国内の承認用法・用量と異なる。
アモキシシリン水和物として1回1,000mg(力価)、クラリスロマイシンとして1回500mg(力価)及びラベプラゾールナトリウムとして1回20mgの3剤を1日2回、 7日間経口投与
配合変化表
(社内資料)
2)三橋 進 他:日本化学療法学会雑誌 1973;21(8):1355-1358
FAQ
- サワシリン細粒は何味ですか。
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味については、原末には苦味があります1)ので、白糖により甘味が付与されています。
香りとしては、栄養ドリンクのようなケミカル的な香りで、フルーツフレーバーコンパウンドを使用しており、その中に果実であるりんご由来の成分も入っております。なお、味覚には個人差があります。
[参考文献]
1) 宮崎 英治:基礎と臨床 7(13) Page:3113-3129 (1973)
- サワシリンの小児最大用量の90mg/kgを体重換算して投与すると、小児の体重によっては成人の承認用量以上の高用量となりますが、成人の最大用量以上の投与は可能でしょうか。
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成人での承認用量は1日1000mgであり、体重13kg以上の小児に90mg/kgの最大用量を投与すると1000mgを超えることも考えられますが、成人最大量を上限としています。体重の大きな小児への成人の承認用量を超えた用量につきましては、有効性と安全性を処方医に判断して頂きながら投与いただくようお願いします。なお、保険査定基準は地域差がありますので、各地域の審査支払機関(基金など)にご確認ください。
- サワシリンは吸湿性がありますか。
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サワシリン錠は吸湿性があります。電子添文の20.取扱い上の注意に、「〈錠〉20.2吸湿性のため防湿包装のまま保存すること。加湿虐待条件下で外観変化がみられる。」と記載しています。
- サワシリンの梅毒への投与方法(投与量・投与期間)を教えて下さい。
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サワシリンの電子添文には、梅毒を含む成人の用法及び用量として下記の記載があります。
<ヘリコバクター・ピロリ感染を除く感染症>
成人:アモキシシリン水和物として、通常1回250mg(力価)を1日3~4回経口投与する。
なお、年齢、症状により適宜増減する。
- サワシリンの腎障害患者や透析患者への投与について教えてください
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サワシリンの腎障害患者や透析患者への投与は、電子添文の「9.特定の背景を有する患者に関する注意」に該当します。腎障害患者では半減期が延長し、排泄が遅延するため、腎障害の程度に応じて投与量の減量や投与間隔の調整が必要です。電子添文に以下のように記載しております。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.2 腎機能障害患者
9.2.1 高度の腎障害のある患者
腎障害の程度に応じて投与量を減量し、投与の間隔をあけて使用すること。血中濃度が持続する。
なお、「8.重要な基本的注意」及び「11.1 重大な副作用」の項には以下の記載があり、投与にあたっては十分な観察が必要です。
8. 重要な基本的注意
8.5 急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがあるので、定期的に検査を行うなど観察を十分に行うこと。
11. 副作用
11.1 重大な副作用
11.1.7 腎障害(0.1%未満)
急性腎障害等の重篤な腎障害があらわれることがある。
また、サワシリンの透析除去率は以下の通りです。腎機能正常者(Ccr≧80mL/min)5例、腎不全患者(Ccr<10mL/min)9例、(非透析群(non PD群)4例、間歇的腹膜透析群(PD群)2例、持続的腹膜透析群(CAPD群)3例))にアモキシシリン水和物1,000mg(力価)を1回経口投与(腎機能正常群及びnon PD群では空腹時に、また透析群ではPD又はCAPD開始時)した場合、血中濃度は腎機能正常群では投与後2時間で最高値11.72μg/mLに達し、平均1.2hrの半減期、6時間後には約1μg/mLとなった。腎不全各群では最高血中濃度は投与後4時間にずれ、non PD群30.23μg/mL、PD群18.68μg/mL、CAPD群23.95μg/mLで、半減期はそれぞれ9.70、4.83、6.32hrであった。24時間後でも1.89~7.72μg/mLの高値を示した。
透析液中への回収率は、PD群では5.30~12.4%、CAPD群では2.97~7.24%であった1)。
[参考]
日本腎臓病薬物療法学会作成の「薬剤性腎障害診療ガイドライン2016」2)に、アモキシシリン水和物(サワシリンカプセル等)の投与方法が紹介されています。詳細についてはガイドラインをご確認ください。
[参考資料]
1) 加地 正伸 他:腎と透析,19(2):211-215,1985
2) 薬剤性腎障害の診療ガイドライン作成委員会,日腎会誌 58(4):477-555,2016
https://cdn.jsn.or.jp/academicinfo/report/CKD-guideline2016.pdf
- サワシリンの授乳婦への投与について教えてください。
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サワシリン電子添文に、以下のように記載しております。
9. 特定の背景を有する患者に関する注意
9.6 授乳婦
治療上の有益性及び母乳栄養の有益性を考慮し、授乳の継続又は中止を検討すること。母乳中へ移行することが報告されている。
16. 薬物動態
16.3.1 乳汁中移行
授乳婦6例にアモキシシリン水和物として500mg(力価)単回経口投与後の乳汁中移行は投与後2~6時間後でtrace~0.6μg/mLであった。(trace:痕跡程度)
なお、乳汁中のサワシリンが検出限界以下になる時間や母乳に移行した薬剤が乳児に与える影響を確認したデータはなく、授乳再開のタイミングに関しては、明確なエビデンスを持ち合わせておりません。
[参考資料]
1) 古谷 博他:日本化学療法学会雑誌,21(8):1752-1758,1973
2) 青河 寛次 他:日本化学療法学会雑誌,21(8):1780-1786,1973
- サワシリンの妊婦への投与について教えてください。
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サワシリンの電子添文に以下のように記載しております。
9.特定の背景を有する患者に関する注意
9.5 妊婦
妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、治療上の有益性が危険性を上回ると判断される場合にのみ投与すること。
なお、動物試験(ラット)において、アモキシシリン水和物(500mg/kg/日)、クラリスロマイシン(160mg/kg/日)及びランソプラゾール(50mg/kg/日)を併用投与すると、母動物での毒性の増強とともに胎児の発育抑制の増強が認められている。また、ラットにアモキシシリン水和物(400mg/kg/日以上)、クラリスロマイシン(50mg/kg/日以上)及びラベプラゾールナトリウム(25mg/kg/日)を4週間併用投与した試験で、雌で栄養状態の悪化が認められている。
アレルギー情報
サワシリンカプセル125、サワシリンカプセル250
特定原材料に準ずるもの:牛(由来)、ゼラチン
サワシリン錠250
なし
サワシリン細粒10%
特定原材料に準ずるもの:りんご