ペルジピン
ペルジピンLAカプセル20mg/40mg、錠10mg/20mg、散10%、注射液2mg/10mg/25mg
一般名:ニカルジピン塩酸塩
ペルジピン注射液は基礎的医薬品です
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開発の経緯1)
山之内製薬(現アステラス製薬)中央研究所では、1971年以降、光に対して安定でかつ水に溶ける性質を有する多くの1,4-ジヒドロピリジン誘導体を合成し、脳血管拡張作用、血圧低下作用、カルシウム拮抗作用及び急性毒性を検討し、1972年に静脈内投与及び経口投与可能な塩酸ニカルジピンを見出した。基礎的研究を経て1974年より臨床試験を実施し、1981年に「脳血流障害にもとづく諸症状の改善:脳梗塞後遺症、脳出血後遺症、脳動脈硬化症」の効能・効果を取得し、「ペルジピン錠」「ペルジピン散」の販売名で発売した。1982年には「本態性高血圧症」の効能・効果と10mg錠の追加剤形「ペルジピン錠 10mg」の承認を取得した。
さらに患者のコンプライアンスの向上を目的として、1978年よりニカルジピン塩酸塩の徐放性製剤の基礎研究を開始し、臨床試験を経て1988年6月に「本態性高血圧症」の承認を取得、同年9月に「ペルジピンLA20mg」「ペルジピンLA 40mg」の販売名で発売を開始した。
注射液は1988年9月に手術時の異常高血圧の救急処置を適応とする承認を取得し、1989年1月に「ペルジピン注射液2mg、10mg」を発売した。その後、1994年9 月に高血圧性緊急症を、1998 年 1 月に急性心不全の適応の承認を取得した。1999年3月には「ペルジピン注射液 25mg」も追加承認され、1999年7月に発売した。
「ペルジピン錠」「ペルジピン散」は、その後再評価結果に基づき1996年に「脳動脈硬化症」を、1999年に「慢性脳循環障害による諸症状の改善:脳梗塞後遺症、脳出血後遺症」を効能・効果から削除した。医薬発第935号「医療事故を防止するための医薬品の表示事項及び販売名の取扱いについて」(平成12年9月19日)に基づく販売名変更承認を2001年7月に取得し、「ペルジピン錠」は「ペルジピン錠20mg」に、「ペルジピン散」は「ペルジピン散10%」とし、2006年6月に「ペルジピンLA カプセル20mg」「ペルジピンLAカプセル40mg」の承認を取得し、新販売名とした。
なお、有効成分である塩酸ニカルジピンは第12改正日本薬局方第1追補(1993)により収載され、注射剤は第14改正日本薬局方(2001)より「塩酸ニカルジピン注射液」として収載された。その後第15改正日本薬局方(2006)で有効成分は「ニカルジピン塩酸塩」、注射剤は「ニカルジピン塩酸塩注射液」に名称変更となった。
2019年4月、LTLファーマ株式会社はペルジピン錠・散・LAカプセル・注射液の製造販売承認を承継した。
治療学的・製剤学的特性1)~9)
- 冠・腎血流量を増やしながら、1日2回投与で、24時間にわたり、穏和で持続的な安定した降圧効果が認められている。
- 副作用発現頻度は3.1%(186/5,986例)で、主なものは頭痛22件(0.4%)、顔のほてり16件(0.3%)等であった。なお、重大な副作用として血小板減少、肝機能障害、黄疸が認められている。(社内資料)
- 本品は最高血中濃度を抑え、かつ最低有効血漿中濃度を1日2回投与で24時間にわたり維持する徐放カプセル製剤。
副作用の項を参照
- 冠・腎血流量を増やしながら、1日3回投与で、穏和で的確な降圧効果が認められている。
- 副作用発現頻度は2.60%(529/20,361例)で、主なものは、熱感、のぼせ、顔面潮紅、動悸等の循環器系症状であった。なお、重大な副作用として血小板減少、肝機能障害、黄疸が認められている。(社内資料)
副作用の項を参照
- 手術時の異常高血圧の救急処置、高血圧性緊急症において
- 速やかに降圧効果を発揮し、安定した血圧を維持する。
- 手術時の異常高血圧の救急処置においては、点滴静注の他、静脈内投与も可能である。
- 後負荷軽減作用を発現することにより急性心不全状態を改善した。
- 主な副作用は、頻脈、心電図変化、肺動脈圧の上昇(急性心不全時)、心係数の低下(急性心不全時)、心室頻拍(急性心不全時)、チアノーゼ(急性心不全時)、肝機能異常、BUN上昇、クレアチニン上昇であり、重大な副作用としては、麻痺性イレウス、低酸素血症、肺水腫・呼吸困難、狭心痛、血小板減少、肝機能障害・黄疸が報告されている。
- 溶解状態での光に対する安定性を考慮して褐色のガラスアンプルに密封し窒素置換している。
副作用の項を参照
警告・禁忌
禁忌(次の患者には投与しないこと)
- 頭蓋内出血で止血が完成していないと推定される患者[出血を促進させる可能性がある。]
- 脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者[頭蓋内圧が高まるおそれがある。]
- 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
警告
本剤を脳出血急性期の患者及び脳卒中急性期で頭蓋内圧が亢進している患者に投与する場合には、緊急対応が可能な医療施設において、最新の関連ガイドラインを参照しつつ、血圧等の患者の状態を十分にモニタリングしながら投与すること。
禁忌(次の患者には投与しないこと)
〈効能共通〉
- 本剤の成分に対し過敏症の既往歴のある患者
〈急性心不全〉
- 高度な大動脈弁狭窄・僧帽弁狭窄、肥大型閉塞性心筋症、低血圧(収縮期血圧90mmHg未満)、心原性ショックのある患者[心拍出量及び血圧が更に低下する可能性がある。]
- 発症直後で病態が安定していない重篤な急性心筋梗塞患者[広範囲、3枝病変による梗塞等の重篤な急性心筋梗塞患者では血行動態の急激な変化を生じることがあり、更に病態が悪化するおそれがある。]
効能又は効果
本態性高血圧症
手術時の異常高血圧の救急処置
高血圧性緊急症
急性心不全(慢性心不全の急性増悪を含む)
用法及び用量
通常成人には、本剤を1回ニカルジピン塩酸塩として20~40mg1日2回経口投与する。
通常成人には1回ニカルジピン塩酸塩として10~20mgを1日3回経口投与する。
〈手術時の異常高血圧の救急処置〉
本剤は、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、ニカルジピン塩酸塩として0.01~0.02%(1mL当たり0.1~0.2mg)溶液を点滴静注する。この場合1分間に、体重1kg当たり2~10μgの点滴速度で投与を開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。なお、急速に血圧を下げる必要がある場合には、本剤をそのまま体重1kg当たりニカルジピン塩酸塩として10~30μgを静脈内投与する。
〈高血圧性緊急症〉
本剤は、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、ニカルジピン塩酸塩として0.01~0.02%(1mL当たり0.1~0.2mg)溶液を点滴静注する。この場合1分間に、体重1kg当たり0.5~ 6μgの点滴速度で投与する。なお、投与に際しては1分間に、体重1kg当たり0.5μgより開始し、目的値まで血圧を下げ、以後血圧をモニターしながら点滴速度を調節する。
〈急性心不全(慢性心不全の急性増悪を含む)〉
本剤は、生理食塩液又は5%ブドウ糖注射液で希釈し、ニカルジピン塩酸塩として0.01~0.02%(1mL当たり0.1~0.2mg)溶液を点滴静注する。この場合1分間に、体重1kg当たり1μgの点滴速度で投与する。なお、患者の病態に応じて1分間に、体重1kg当たり0.5~2μgの範囲で点滴速度を調節する。
用法及び用量に関連する注意
〈高血圧性緊急症〉
- 本剤投与により目的の血圧が得られた後、引き続いて降圧治療が必要で経口投与が可能な場合には、経口投与に切り替えること。
- 本剤投与終了後に血圧が再上昇することがあるので、本剤の投与を終了する際には徐々に減量し、投与終了後も血圧を十分に管理すること。なお、経口投与に切り替えた後にも血圧の再上昇等に留意すること。
〈急性心不全〉
- 本剤の投与によっても、期待された改善がみられない場合には投与を中止し、他の治療法(利尿薬、陽性変力作用をもついわゆる強心薬、血管拡張薬等の静脈内投与又は機械的補助循環等)に切り替えるなど必要な措置を講じること。
重要な基本的注意
- Ca拮抗剤の投与を急に中止したとき、症状が悪化した症例が報告されているので、本剤の休薬を要する場合は徐々に減量し、観察を十分に行うこと。また、患者に医師の指示なしに服薬を中止しないように注意すること。
- 降圧作用に基づくめまい等があらわれることがあるので、高所作業、自動車の運転等危険を伴う機械を操作する際には注意させること。
〈効能共通〉
- 本剤の作用には個人差があるので、血圧、心拍数等を十分に管理しながら慎重に投与すること。
- 本剤の過剰投与により著明な低血圧を来した場合には投与を中止すること。また、速やかに血圧を回復させたい場合には昇圧剤(ノルアドレナリン)を投与すること。
〈急性心不全〉
- 血圧、心拍数、尿量、体液及び電解質、また可能な限り肺動脈楔入圧、心拍出量及び血液ガス等患者の全身状態を十分管理しながら投与すること。
- 本剤の血管拡張作用による過度の血圧低下、動脈血酸素分圧の低下が発現することがあるので注意すること。特に本剤には血圧低下作用があることから、血圧がやや低く(収縮期血圧が100mmHg未満を目安)、循環血液量が相対的に減少しているような場合、厳重な血圧モニターを行い、更なる血圧低下が認められた場合には、投与を中止するなど必要な措置を講じること。
- 本剤の投与により臨床症状が改善し、患者の状態が安定した場合(急性期の状態を脱した場合)には、漫然と投与することなく他の治療法に変更すること。投与期間は患者の反応性に応じて異なるが、急性心不全に対する24時間を超える使用経験が少ないので、これを超えて投与する必要が生じた場合には、血行動態及び全身状態等を十分に管理しながら慎重に投与すること。
- 他の血管拡張薬との併用に際しては過度の血圧低下に注意すること。
- 急性心筋梗塞による急性心不全に対して本剤を使用する場合は、血行動態及び全身状態等を十分に管理しながら慎重に投与すること。
相互作用
本剤は、主としてCYP3A4で代謝される。
〈併用注意(併用に注意すること)〉
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 他の血圧降下剤 | 血圧降下作用が増強されることがある。 | 両剤の薬理学的な相加作用等による。 |
| β-遮断剤 プロプラノロール等 |
うっ血性心不全患者では、過度の血圧低下、心機能の低下があらわれることがある。必要に応じどちらかを減量又は投与を中止する。 | 両剤の薬理学的な相加作用による。 (1)血圧降下作用の増強 (2)陰性変力作用の増強 |
| ジゴキシン | ジゴキシンの作用を増強し、中毒症状(嘔気、嘔吐、めまい、徐脈、不整脈等)があらわれることがある。必要に応じジゴキシンを減量する。 | 本剤が、主に腎でのクリアランスを減少させ、ジゴキシンの血中濃度が上昇する。 |
| ダントロレンナトリウム水和物 | 他のCa拮抗剤(ベラパミル等)の動物実験で心室細動、循環虚脱がみられたとの報告がある。 | 高カリウム血症を来すと考えられる。 |
| タンドスピロンクエン酸塩 | 動物実験で血圧降下作用が増強されたとの報告がある。 | タンドスピロンクエン酸塩は中枢性の血圧降下作用を有し、相加的な降圧作用を示す。 |
| ニトログリセリン | 動物実験で房室ブロックを起こしたとの報告がある。 | 機序不明 |
| 免疫抑制剤 シクロスポリン タクロリムス水和物等 |
免疫抑制剤の作用を増強し、中毒症状(特に腎機能異常)があらわれることがある。また、本剤の作用を増強し、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ免疫抑制剤及び本剤を減量する。 | 本剤あるいは免疫抑制剤によりCYP3A4が阻害され、免疫抑制剤あるいは本剤の血中濃度が上昇する。 |
| フェニトイン | (1)フェニトインの作用を増強し、中毒症状(神経的)があらわれることがある。必要に応じフェニトインを減量する。 (2)本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。 |
(1)本剤の蛋白結合率が高いため、血漿蛋白結合競合により、遊離型フェニトインが上昇する。 (2)CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。 |
| リファンピシン | 本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。 | CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。 |
| シメチジン | 本剤の作用が増強され、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ本剤を減量する。 | これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。 |
| HIVプロテアーゼ阻害剤 サキナビル リトナビル等 |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 | |
| グレープフルーツジュース | 本剤の作用が増強されるおそれがある。 | グレープフルーツジュースによりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。 |
| 薬剤名等 | 臨床症状・措置方法 | 機序・危険因子 |
|---|---|---|
| 他の血圧降下剤 | 血圧降下作用が増強されることがある。 | 両剤の薬理学的な相加作用等による。 |
| β-遮断剤 プロプラノロール等 |
うっ血性心不全患者では、過度の血圧低下、心機能の低下がみられることがある。必要に応じて減量又は投与を中止する。 | 両剤の薬理学的な相加作用による。 (1)血圧降下作用の増強 (2)陰性変力作用の増強 |
| フェンタニル | フェンタニル麻酔時、β-遮断剤と本剤の併用で血圧低下がみられることがある。必要に応じどちらかを減量又は投与を中止する。 | 機序不明 |
| ジゴキシン | ジゴキシンの作用を増強し、中毒症状(嘔気、嘔吐、めまい、徐脈、不整脈等)があらわれることがある。必要に応じジゴキシンを減量する。 | 本剤が、主に腎でのクリアランスを減少させ、ジゴキシンの血中濃度が上昇する。 |
| ダントロレンナトリウム水和物 | 他のCa拮抗剤(ベラパミル等)の動物実験で心室細動、循環虚脱がみられたとの報告がある。 | 高カリウム血症を来すと考えられる。 |
| タンドスピロンクエン酸塩 | 動物実験で血圧降下作用が増強されたとの報告がある。 | タンドスピロンクエン酸塩は中枢性の血圧降下作用を有し、相加的な降圧作用を示す。 |
| ニトログリセリン | 動物実験で房室ブロックを起こしたとの報告がある。 | 機序不明 |
| 筋弛緩剤 パンクロニウム臭化物 ベクロニウム臭化物等 |
筋弛緩の作用が増強することがある。筋弛緩作用に注意し、異常が認められた場合には、両剤の減量若しくは投与を中止する。 | 本剤が神経筋接合部位において、シナプス前あるいは後にアセチルコリン放出を抑制させること、及び骨格筋の筋小胞体でのCa遊離抑制による筋自体の収縮力の低下等が考えられている。 |
| 免疫抑制剤 シクロスポリン タクロリムス水和物等 |
免疫抑制剤の作用を増強し、中毒症状(特に腎機能異常)があらわれることがある。また、本剤の作用を増強し、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ免疫抑制剤及び本剤を減量する。 | 本剤あるいは免疫抑制剤によりCYP3A4が阻害され、免疫抑制剤あるいは本剤の血中濃度が上昇する。 |
| フェニトイン | (1)フェニトインの作用を増強し、中毒症状(神経的)があらわれることがある。必要に応じフェニトインを減量する。 (2)本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。 |
(1)本剤の蛋白結合率が高いため、血漿蛋白結合競合により、遊離型フェニトインが上昇する。 (2)CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。 |
| リファンピシン | 本剤の作用が減弱されることがある。必要に応じ本剤を増量する。 | CYP3A4が誘導され、本剤の代謝が促進される。 |
| シメチジン | 本剤の作用が増強され、血圧低下、頻脈等があらわれることがある。必要に応じ本剤を減量する。 | これらの薬剤によりCYP3A4が阻害され、本剤の血中濃度が上昇する。 |
|
HIVプロテアーゼ阻害剤 サキナビル リトナビル等 |
本剤の血中濃度が上昇し、本剤の作用が増強されるおそれがある。 | |
| アゾール系抗真菌薬 イトラコナゾール等 |
副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈重大な副作用〉
血小板減少(頻度不明)
肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST・ALT・γ-GTP の上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
〈その他の副作用〉
| 0.1~5%未満 | 0.1%未満 | |
|---|---|---|
| 肝臓 | AST上昇、ALT上昇、γ-GPT上昇 | ビリルビン上昇、Al-P上昇、LDH上昇、血清コレステロール上昇 |
| 腎臓 | BUN上昇、クレアチニン上昇 | |
| 血液 | 顆粒球減少 | |
| 消化器 | 便秘、腹痛 | 食欲不振、胸やけ、口渇、下痢、悪心・嘔吐、胃部不快感 |
| 循環器 | 顔面潮紅、動悸、脱力・倦怠感、のぼせ | 立ちくらみ、頻脈、熱感、血圧低下、浮腫 |
| 過敏症 | 発疹、そう痒感 | 光線過敏症 |
| 口腔 | 歯肉肥厚 | |
| その他 | 頭痛・頭重、めまい | 耳鳴、眠気、しびれ感、不眠、胸部不快感、流涎、発赤、頻尿、ふらふら感 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈重大な副作用〉
血小板減少(頻度不明)
肝機能障害、黄疸(いずれも頻度不明)
AST・ALT・γ-GTP の上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
〈その他の副作用〉
| 0.1~5%未満 | 0.1%未満 | |
|---|---|---|
| 肝臓 | AST上昇、ALT上昇、Al-P上昇 | ビリルビン上昇 |
| 腎臓 | BUN上昇、クレアチニン上昇 | |
| 血液 | 顆粒球減少 | |
| 消化器 | 悪心・嘔吐、胃部不快感、食欲不振 | 胸やけ、口渇、便秘、下痢、腹痛 |
| 循環器 | 顔面潮紅、熱感、動悸、血圧低下、浮腫、倦怠感、のぼせ | 立ちくらみ、頻脈 |
| 過敏症 | 発疹 | そう痒感、光線過敏症 |
| 口腔 | 歯肉肥厚 | |
| その他 | 頭痛・頭重、めまい | 耳鳴、眠気、しびれ感、不眠、胸部不快感、流涎、発赤、頻尿 |
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
〈重大な副作用〉
麻痺性イレウス(頻度不明)
低酸素血症(0.1~5 %未満)
肺水腫、呼吸困難(各0.1%未満)
狭心痛(頻度不明)
外国において本注射剤で治療した冠動脈疾患患者の1%未満に狭心痛の発現あるいは悪化が認められたとの報告がある。
血小板減少(0.1%未満)
肝機能障害(0.1~ 5 %未満)、黄疸(頻度不明)
AST・ALT・γ-GTPの上昇等を伴う肝機能障害や黄疸があらわれることがある。
〈その他の副作用〉
| 0.1~5%未満 | 0.1%未満 | 頻度不明 | |
|---|---|---|---|
| 循環器 | 頻脈、心電図変化、血圧低下、肺動脈圧の上昇(急性心不全時)、心係数の低下(急性心不全時)、心室頻拍(急性心不全時)、チアノーゼ(急性心不全時) | 動悸、顔面潮紅、全身倦怠感、心室性期外収縮 | 房室ブロック |
| 肝臓 | 肝機能異常(AST・ALT等の上昇) | ||
| 腎臓 | BUN上昇、クレアチニン上昇 | ||
| 消化器 | 嘔気、嘔吐、むかつき | ||
| 過敏症 | 皮疹 | ||
| その他 | 頭痛、体温の上昇、尿量減少、血中総コレステロールの低下、悪寒、背部痛、血清カリウムの上昇 | 静脈炎 |
「警告・禁忌を含む注意事項等情報」等は上記記載の各項目をご参照ください
臨床成績
有効性及び安全性に関する試験
国内臨床試験
本態性高血圧症について二重盲検比較試験を含む臨床試験(634症例)が行われ、臨床効果は、529例で検討された。降圧総合効果判定の対象は次のとおりであった。
| 「下降」以上の有効率 | |
|---|---|
| 軽症・中等症本態性高血圧症 | 73.5% (358/487) |
| 重症本態性高血圧症 | 78.6% (33/42) |
なお、軽症・中等症本態性高血圧症の場合、二重盲検比較試験の結果、40~80mg/日(分2)、12週間経口投与で本剤の有用性が認められた。
国内臨床試験
本態性高血圧症について二重盲検比較試験を含む臨床試験(446症例)が行われ、臨床効果は、427例で検討された。降圧総合効果判定は次のとおりであった。
| 疾患名 | 有効以上 |
|---|---|
| 本態性高血圧症 | 69.3% (296/427) |
なお、二系統の二重盲検比較試験の結果、60mg/日、12週間経口投与で本剤の有用性が認められた。
国内臨床試験
| 手術時の異常高血圧の救急処置 | 高血圧性緊急症 | 急性心不全 | ||
|---|---|---|---|---|
| 試験方法 | 二重盲検比較試験他 | 単盲検比較試験他 | 二重盲検比較試験他 | |
| 有用度判定 | 82.9% (557/672) 有用以上 |
94.4% (51/54) やや有用以上 |
71.7% (86/120) 有用以上 |
|
| 投与方法別有効率 | 単回静脈内 | 78.6% (301/383) |
– | – |
| 点滴静脈内 | 88.6% (256/289) |
94.4% (51/54) |
72.3% (102/141) |
|
2)2023年4月改訂(第2版) ペルジピン錠/散電子添文
3)2025年8月改訂(第2版) ペルジピン注射液電子添文
4)竹中登一 他:基礎と臨床. 1980;14(14):4495-4509
5)竹中登一 他:基礎と臨床. 1980;14(14):4477-4494
6)Takenaka, T. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 1985;20:7S-22S
7)石井 奏 他:基礎と臨床 1986;20(1):503-506
8)吉矢生人 他:麻酔 1986;35(4):520-527
9)吉永 馨 他:薬理と臨床 1993;3(3):245-263
FAQ
- ペルジピン錠・散に比べてペルジピンLAの1日用量が多い理由を教えてください
-
軽症~中等症本態性高血圧症に対する、臨床比較試験において、ペルジピンLA1回20~40mg1日2回投与は、ペルジピン錠1回10~20mg1日3回投与と同等の降圧効果と有用性を示しました1)。
尚、LAの1日用量(40~80mg)が、錠・散の1日用量(30~60mg)より多い理由は以下のとおりです。①ペルジピンLAは徐放化されているため吸収率が低下している。(LAの吸収率は通常錠の約70%)
②ペルジピンLAは徐放化により徐々に吸収されるため、初回通過効果(不活性化)を受けやすい2)。
参考文献)
1)吉永 肇 他:医学のあゆみ,140(9):691-715,1987
2)安田 耕太郎:基礎と臨床,20,(6),1986,3015-3122
3)Takenaka, T. et al.:Br. J. Clin. Pharmacol. 1985;20:7S-22S
4)吉永 馨 他:診断と新薬. 1986;23(4):733-745
5)Takenaka, T. et al.:Arzneim-Forsch. 1976;26(12):2172-2178 - ペルジピンの不整脈(動悸、頻脈、徐脈等)に関連する副作用について教えて下さい
-
添付文書における記載(ペルジピン錠/散:2023年4月改訂(第2版)、ペルジピンLA:2022年12月改訂(第2版)、ペルジピン注:2021年1月改訂(第1版)添付文書からの抜粋)からご紹介します。
製剤名 11.副作用
次の副作用があらわれることがあるので、観察を十分に行い、異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行うこと。
11.2 その他の副作用ペルジピンLA/錠/散 0.1~5%未満 動悸 0.1%未満 頻脈 ペルジピン注射液 0.1~5%未満 頻脈、心電図変化、心室頻拍(急性心不全時) 0.1%未満 動悸、心室性期外収縮 頻度不明 房室ブロック その他、ペルジピン注の添付文書では、9.特定の背景を有する患者に関する注意において、「急性心不全での重篤な不整脈のある患者」に対し注意喚起しています。
- ペルジピンLAカプセルとペルジピン錠の換算量は
-
ペルジピンLAカプセルの開発時の臨床試験において、ペルジピン錠の1日用量(30~60mg)はペルジピンLAの1日用量(40~80mg)と同等の降圧効果、安全性が確認されています。1)参考文献) 1) 吉永 肇 他:医学のあゆみ,140(9):691-715,1987
- ペルジピン(LA/錠/散/注射液)の腎機能障害患者/透析患者への投与について教えてください
- ペルジピン添付文書「使用上の注意 1.慎重投与」に以下の記載があります。
添付文書記載事項(LA、錠、散共通)
【特定の背景を有する患者に関する注意】
腎機能障害患者
一般に重篤な腎機能障害のある患者では、降圧に伴い腎機能が低下する可能性がある。
【参考】
日本腎臓学会作成のCKD診療ガイド2012に記載されている腎機能低下時の薬剤投与量をご紹介します。
なお、ニカルジピン塩酸塩通常錠は当診療ガイドには記載がありません。徐放剤のペルジピンLAのみご紹介します。
ニカルジピン塩酸塩(徐放)
・Ccr>50mL/分:40~80mg 分2(通常用量)
・Ccr 10~50mL/分:腎機能正常者と同じ
・Ccr<10mL/分:腎機能正常者と同じ
・HD(透析):腎機能正常者と同じ
・透析性:×(ほとんどなし)
ペルジピンLAの用法用量は以下の通りです。
通常成人には、本剤を1回ニカルジピン塩酸塩として20~40mg1日2回経口投与する。
- ペルジピン注射液の用法として高濃度/原液での点滴静注あるいはワンショット投与してもいいですか
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ペルジピン注射液の承認された用法及び用量において、「手術時の異常高血圧の救急処置」に対しては原液(0.1%)のまま、静脈内投与(ワンショット投与)することができますが、「高血圧性緊急症」「急性心不全(慢性心不全の急性増悪を含む)」には原液投与の適応はなく、ニカルジピン塩酸塩として0.01~0.02%の濃度に調整して点滴静注で投与してください。
2025年8月改訂(第2版) ペルジピン注射液電子添文- ペルジピン注射液は、医療器具(輸液セット、容器、フィルター)への吸着はありますか
ペルジピン注射液は一般的に使用されているポリ塩化ビニル(PVC)製の医療器具に吸着することが報告されています。
また、ペルジピン注射液は、医療器具の材質のほかに、溶解液のpH、点滴速度によっても残存率が変化することが報告されています。収着量が増大する条件としては以下の3点です。- 材質がポリ塩化ビニル(PVC)であること
- pHが上昇する(塩基性に傾く)こと
- 点滴速度が遅いこと
ペルジピン注射液は、フィルターに吸着することが報告されていますが、時間経過と共に回復します。ペルジピン注射液が吸着しない材質の医療器具を選ぶことで、吸着を防ぐことが可能です。吸着しない材質としてはガラス、ポリプロピレン(PP)があります。ペルジピン注射液は、患者の病態や血圧をモニターしながら点滴速度を調節してご使用いただきますようお願いいたします。
1)河野健治 他:病院薬学,18(5):491-495,1992
2)河野健治 他:病院薬学,18(3):182-186,1992- ペルジピン注射液のアンプル開封後、保存した注射液を使用してもいいですか(アンプルカット後)
- 本剤は単回で使い切る製剤として製剤設計されていることから保存剤は含みません。 開封後は無菌性の保証ができませんので、保存した薬液の使用はお勧めできません。開封後は速やかにご使用ください。
- 静脈炎の予防法・対処法はありますか
異常が認められた場合には投与を中止するなど適切な処置を行ってください。ペルジピン注での特別な対処法はありませんが、一般的にはリバノール湿布、冷罨法等で対処されるケースが多いとの報告があります。三浦 奈都子: Expert Nurse,28(9): 70-77,2012- ペルジピン注射液を側管から投与できますか
- ペルジピン注射液は配合変化を起こしやすい薬剤です。側管からの投与は避けて頂き、なるべく単独ルートで投与をお願い致します。 また、同じ観点から活栓の使用についても控えて頂くようお願い致します。
もし上記2項目が難しい状況であれば、必ずルート、活栓のフラッシングを徹底いただくよう、お願い致します。- ペルジピン注射液と配合変化を起こす薬剤にはどのようなものがありますか
- 添付文書には、配合変化を起こす注射剤として、以下の記載があります。混合しないでください。
フロセミド、カンレノ酸カリウム、アミノフィリン、ブクラデシンナトリウム、リドカイン、イオヘキソール、イオパミドール、トラネキサム酸、カルバゾクロムスルホン酸ナトリウム水和物、ヘパリンナトリウム、ウロキナーゼ、アルテプラーゼ、ホスホマイシン、セフォチアム塩酸塩、イミペネム、フロモキセフナトリウム、炭酸水素ナトリウム
その他、個々の薬剤については、配合変化表をご参照ください。 調整時の注意:
本剤を点滴静注する場合、配合する輸液によってはpHが高い等の原因で本剤が析出することがあるので、十分注意すること。[添付文書より] [関連情報] 本剤の性状:微黄色澄明 pH:3.0~4.5 pH 変動試験:pH5.19
で白濁 [ペルジピン注射液 10mg 配合変化表より]- ペルジピン注射液の光に対する安定性について教えてください
- 本剤を生理食塩液あるいは5%ブドウ糖液に配合した際の非遮光条件下の安定性は、24時間後においても外観、pH、残存率に変化はみられませんでした。 試験条件・結果等の詳細は配合変化表をご参照ください。
アレルギー情報
ペルジピンLAカプセル20mg、ペルジピンLAカプセル40mg
特定原材料に準ずるもの:牛(由来)、ゼラチン
ペルジピン錠10mg、ペルジピン錠20mg、ペルジピン散10%
特定原材料:乳
ペルジピン注射液2mg、ペルジピン注射液10mg、ペルジピン注射液25mg
なし