とびひの治療を受ける患者様とご家族の皆さまへ
2025年7月作成
“とびひ”とは
“とびひ”は、正式には
これらの細菌に触れることで感染し、火事の飛び火のようにあっと言う間に広がるため、“とびひ”と呼ばれています。
これらの細菌は、健康な皮膚には感染しません。
あせも・虫さされ・しっしんなどをひっかいたり、転んでできた傷があったりして、皮膚の抵抗力が弱くなっていると、二次感染を起こしてからだの他の部位に広がったり、他の人に感染したりします。
お子さんが鼻に指を突っ込まないように注意しましょう。

鼻の穴の入り口には色々な細菌がいるので、鼻を触るくせがあるお子さんでは、鼻のまわりからとびひが始まったり、その手であせもや虫さされなどをひっかいたりしてとびひになってしまいます。
とびひの症状と原因
症状

水ぶくれができて、ペロッと皮膚がむけることが多いです。
かきむしった病変部のまわりに小さな水ぶくれができて、さらにそのまわりが赤くなってきます。
水ぶくれの中は、はじめは透明の液体ですが、次第に“うみ”がたまってきます。これらは簡単に破れて、皮膚がむけてしまいます。
水ぶくれの中の液体や、皮膚がむけた病変部からしみ出た液体によって、まわりにどんどん広がっていきます。
原因

とびひの多くは黄色ブドウ球菌が原因で、この細菌の毒素が皮膚に侵入して起こります。
乳幼児・小児に起こりやすく、特に初夏から真夏に多く発症します。
とびひの治療
ぬり薬
- フシジン酸ナトリウム、テトラサイクリン系またはニューキノロン系抗菌薬のぬり薬を使います。
その上に、リバノール亜鉛華のぬり薬を使うこともあります。 - お薬をぬった後は、全体をガーゼで覆い、1日に1~2回取りかえます。
- 水ぶくれが小さければ潰しませんが、大きな水ぶくれの場合は中の液体を抜いて、まわりに付かないようにします。

飲み薬
- 症状がとても軽い場合はぬり薬だけですみますが、通常は抗菌薬の飲み薬(セフェム系抗生物質など)も飲みます。
- かゆみが強い場合は、抗ヒスタミン薬の飲み薬でかゆみを抑えます。
感受性検査が行われることがあります。
お薬が効かず、なかなか治らない場合があるので、原因となっている細菌の種類を調べつつ、どのお薬が効くかを調べるために行われる検査を感受性検査といいます。
医師がお薬を処方するときに、前もってこの検査を行うことがあります。
日常生活での注意点
皮膚をきれいに保ちましょう。
発熱などの症状がなければ、入浴して病変部を洗ってもかまいません。
病変部は、せっけんを泡立てて、そっと洗いましょう。
ただし、湯ぶねにはつからず、シャワーにしましょう。
入浴の後は、病変部からしみ出た液体などがまわりに触れないように、患部にぬり薬をぬったり、ガーゼや包帯で保護してあげましょう。

他の人にうつさないために
プールや水泳はとびひが完全に治るまでは入らないようにしましょう。
お子さんご自身の症状を悪化させたり、他のお子さんたちにうつしてしまうことがあります。

とびひと診断されたら保育園、幼稚園、学校の先生に相談してください。
とびひは、学校保健安全法という法律の中で「学校感染症、第三種(その他の感染症)」として扱われます。
基本的には、医師にみてもらって、治療して、病変部をガーゼや包帯できちんと覆っていれば、登校・登園することができます。
ただし、他のお子さんたちにうつす可能性があるので、とびひが色々な部位にできていたり、広範囲に広がっているような場合はお休みさせたほうがよいでしょう。
参考:皮膚科Q&A(日本皮膚科学会)
https://qa.dermatol.or.jp/qa13/index.html(アクセス:2026年5月)